ここ数年のプロ野球では、一人の投手が完投するよりも、数人の継投で行う分業が主流になっています。これはメジャーリーグに倣ってのことです。これは先発投手の投げ過ぎによる故障を防ぐためです。プロ野球選手の選手寿命をしっかりと考慮した対策です。また、違った特徴をもった投手をつぎ込むことで打者の目線を変えるといった効果もあります。
投手力が優れているチームと強力打線が特徴のチームとでは、どちらが有利なのでしょうか。実際に、リーグ優勝、日本シリーズで勝つチームは安定した先発、中継ぎ、抑えの投手が揃っているチームです。ここ数年、強いチームといえば福岡ソフトバンクホークスでしょう。もちろん打線も強力ですが、層の厚い安定した先発と、安定したリリーフ陣、絶対的な抑えがいます。
打線は貧弱でも、盤石な投手陣をもって優勝したチームもあります。2013年に日本シリーズを勝った楽天はよい例です。けっして強力とはいえない打線でしたが、絶対的なエースだった田中将大を筆頭に先発陣が揃っていて、中継ぎ、抑えが安定しており、投手力で他のチームに勝っていました。
どうしても強力打線のチームの方が、観ていて花があります。しかし打線はみずものです。いくらひと試合で何十得点しようとも、次の試合ではまったく打てないというケースはよくあります。強打のチームよりも投手力が勝ったチームが強いといえます。